■「報徳文化研究所」とは

岡田良一郎を記念して造られた「淡山翁記念報徳図書館」を拠点として、二宮尊徳の研究、歴史資料の整理、報徳実践家たちの追尋、報徳思想の実践的活用、等々について研究し、発信することを目指します。

 

報徳文化研究所だより」を不定期で発行しています。

 

■「報徳文化研究所」七つのテーマ

 一 報徳思想の研究

尊徳は、「万象具徳」「以徳報徳」「積小為大」「一円融合」などの思想をどのように形成していったのか、農民たちの「心田の開発」を具体的にどのように展開したのか、等々、神道・儒教・仏教に学びつつ、現実との対決の中で生み出される尊徳の実践的思考の生成過程を最新の研究に基づいて明らかにする。

 

二 継承者たちの軌跡

尊徳の思想は、日本の近代化の中で、経済人の豊田佐吉、御木本幸吉、松下幸之助たちに、あるいは北海道開拓の大友亀太郎、依田勉三、関寛斉に、農業の小林篤一、漁業の安藤孝俊、酪農の黒沢酉三に、戦後は土光敏夫や稲盛和夫たちに受容されましたが、その具体的諸相を研究する。

 

三 報徳思想の現代的活用

世界的な課題となっている気候変動、災害多発、貧富の格差拡大、等々に対する実践的処方箋として、「天道と人道」「道徳と経済」「新田と心田」における創造的接点の現代的解明など、今日的課題への活用を研究し、また日常生活の哲学として定着している報徳文化についてその現代的発展を探る。

 

四 報徳図書館所蔵文書の整理活用

淡山翁記念報徳図書館所収の「岡田家文書」「佐々井信太郎文書」「山﨑常磐文書」など、未整理の資料を調査整理する。検索と活用のために統一図書目録が必要であり、統一目録を作成して研究活動の基盤をつくる。

 

五 各地報徳社運動の掘り起こしと資料収集

各地の報徳社運動は、明治の初期から150年近くの歴史を刻んでいる。法人化を契機に閉じた報徳社もあり、先人たちの刻苦の業績を忘れ去ることがあってはならない。地域興しと地域文化に貢献した各地の報徳社の資料を掘り起こし、資料収集、資料整理、研究活動の三位一体のサイクルの中で位置付ける。

 

六 広報出版活動

出版部門を作り、以上の活動の中から生まれた研究成果、各地の地域活動の記録などを、著作、資料集、冊子、パンフレットなど、受容されやすい形で発信し、現代のさまざまな課題に応える。

 

七 報徳文化研究のネットワーク形成

各地の報徳資料館や博物館との連携を図り、緊密な情報交換によって啓蒙的機能を強化する。各種の研究会や勉強会の組織化や情報共有を進める。 

 

■財政的な基盤

これらの活動を展開するには財政的基盤が必要です。

第八代榛村純一社長の時代には報徳社建物群の改修整備が行われました。この事業は多くの方たちからの推譲によって実現しました。報徳文化研究所の財政的基礎も、それに倣って固めていけたらと考えております。

推譲頂いた範囲で直ちに資料整備や研究会活動を開始し、徐々に活動全体の充実を図っていきたいと考えております。

 

◎ご寄付(推譲)の申し込みについて

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